仕事のやりがい

Vol.0472018.11
「“ありがとう”に“ありがとう”」
職種:
介護福祉士
勤続年数:
9年10ヵ月

私は約20年前より介護職に就いています。介護職に就いた理由は患者さんとの会話の中で“おはよう” “ありがとう” “良かったですね”という言葉を素直に話されている事に魅力を感じたからです。

勤務して間もない頃、患者さん・ご家族が病後(老い)にどう対処したら良いか戸惑っている時に、面倒を見てくれて“ありがとう"と感謝の言葉を頂きました。

竹川病院入職後は回復期病棟を経験し、患者さんの日常生活を一人ひとりのニーズに合わせた援助する中で、苦悩することが多くありました。数年後にはチーム医療も確立していき患者さん一人ひとりの方向性を考え・決定し、多種目のスタッフと切磋琢磨しながら援助し、その中で病棟の役割を見極めて実践していきました。例えば、退院後の生活を考え、昼夜のメリハリをつける為、衣類の着替えを実践したところ、めざましくADLが向上し、笑顔で会話して下さる姿を見て驚きました。入院時に出来なかった事が、私達の関わりによって出来るようになり退院していく姿を見る。そして、患者さんから笑顔で挨拶頂ける事に大きな喜びを感じます。近年、医療の発展により「脳疾患=寝たきり・ベッド上での生活」の時代から「ADLが保ちつつ、生活ができる」時代へと変化しています。

一方で、高次脳機能障害・多動症・メンタル障害など新たな問題点が出ております。

数年前の“ありがとう”は、病後(老い)にどう対処していいのかわからず、面倒を見てくれての“ありがとう”であり、現在の“ありがとう”は少し違った意味合いが含まれていると感じます。現代の新たなる問題に、チーム医療をもって少しでもその人らしく生活していく事を考えて立ち向かっていく。そのチームの一員として自分が参加できている事に、今やりがいを感じます。“ありがとう”にありがとうございます。