看護師の仕事を始めてから多くの方の最期を看取りました。

死を感じると、不安や寂しい気持ちになります。そこで、患者さんを理解するような声掛けをしたり、手や身体をさすったりと優しいコミュニケーションをとることに努めます。少しでもストレスを減らせるように、そして患者さんの希望を聞き出し、希望にそった生活を送れるよう支援しています。

ある時、飴が好きな患者さんがいました。臥床したまま食べるため、頭部を上げて誤嚥しないよう声掛けしたり見守ったりしていました。ご家族が手作りの差し入れを持ち込まれた時も同じです。患者さんが笑顔で食べているのを見ると嬉しくなります。

患者さんはもちろん、ご家族ともこまめに情報を共有し、最期を迎える日までどのような希望があるのか確認していきます。そして、他職種とカンファレンスを行い、ご家族にしっかり説明をして納得を得られるようにしています。

マザーテレサは「人生の９９％が不幸だとしても、最後の１％が幸せならば、その人の人生は幸せなものに変わる」と言っています。患者さんの最期をいかに幸せなものにするか、患者さんはもちろんご家族の想いを実現し、納得した最期を迎えられるような支援をこれからも行っていこうと考えています。