院長の挨拶

私たちは、リハビリテーション医療を
中核とした「生活に向き合う医療」に
日々取り組んでいます。

山﨑 康太郎Kotaro Yamazaki

医療法人社団 健育会
竹川病院 院長

その人らしい人生を支援するリハビリテーション医療

リハビリテーションは単に機能の回復をめざすものではなく、患者さんがその人らしく生きるための支援です。後から生じた病名や障害の程度により治療のアプローチが一律に決まることはなく、個々人の人生の歴史、生活の在り方、価値観こそが重要です。個別的であるがゆえ、定型的な「正解」がわかりにくいこともあります。目の前の現象の奥にある本質を見極めるため、患者さんやご家族の思いに寄り添いながら、ときに仮説と検証を重ねて最適な道を探ります。保守的な医療の現場において、創造性が重要になるというのは、リハビリテーション医療の難しさでもあり、魅力でもあります。

当院の取り組み

このような困難を乗り越える優れた提案と実践に欠かせないのが、多職種によるチーム医療です。課題の全容把握とアプローチの検討のため、それぞれの観点から意見を出し合い、対話を重ねています。また、個別性の高い「生活に向き合う医療」においては、患者さんご本人とご家族もチームの大切な一員です。ともに悩み、考え、挑戦しながら歩むパートナーとしての関係性を私たちは重視しています。

また、「当たり前の医療を、当たり前に届ける」ことが私たちの基本姿勢です。エビデンスに基づいた標準化と、個々の状況に応じた柔軟な対応の両立を追求し、AIなどのテクノロジーによる効率化や情報共有、そして倫理観・対話力との融合を通じて、よりよい医療の実現を目指しています。

リハビリテーションは、「元に戻す」ことではなく、「変化を支える」営みです。新たな自分、新たな生活との出会いを信じて、チャンスを逃さず、ともに前進していきます。当院が、患者さんにとって「ここに来てよかった」と思える場所であると同時に、職員にとっても「家族に勧めたい」と思える場であるよう、昨日より良い病院にできるよう、日々努めて参ります。

連携機関の皆様へ

最後に、日頃より連携をいただいている医療機関・介護施設等の皆さまに、心より感謝申し上げます。患者さんの回復の道筋は、地域のつながりによって支えられています。今後とも円滑な情報共有と相互理解のもと、地域医療の一翼を担えるよう尽力してまいります。引き続きの連携をよろしくお願い申し上げます。